おしらせ

2023-01-30 11:00:00

2023.1.24

 

昨日ようやく2人での振り返りを終えました

 

どういう切り口で最後の挨拶をお伝えしていいのか、頭を整理して書くべきことを決めてこれを出すのに今日朝からとても時間がかかりました。今回の展示はわたしにとって、今後生きていくために頼りになるような大きな気づきが多く、それはほとんどがご来上されたお客様が与えて下さったもののように思います。

 

わかる わからない 共感できる できない なんじゃこりゃ? まったく理解できん むずかしい…  たのしい! おもしろ〜 どいゆうこと? もう一回見に行ってみよう チケットがどんぐり! これ絶対あの子も好きだから連れてこよ〜 あの作家さんに聞きたいことがあるのですが ただ静かに考える 何度も来てただ静かに考える 感動 感情移入 涙 なんかあれがすき 私はあれが気に入りました あの〜ここは何やってるところですか? よくわからないけど気になっていて来ちゃいました見てもいいですか? 昼も来たけど夜も来てみた え、どんぐり持って帰っていいんですか? 

 

カウンターの中でいただいたお客様から言葉や動きのひとつひとつがすべて愛おしくて、わたしの作品じゃないのにわたしの宝物箱はパンパンになっています。

 

 

 

(ここからは興味のある方だけお読みください)

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遡るのは展示最終日翌々日。106はレンタル利用のご予約をいただいていたため月曜日にくばさんに搬出を済ませてもらいその翌日のことだった。106に行くと、最終日に「人」にしたはずの看板がチョークで書き足されまた「犬」になっていた。わたしを笑わせようとユーモアでやったのかと思い、すぐにメッセージをしたが返ってきたのは「彼女の後悔の表れ」とのことだった。

 

 

「犬」を「人」にするパフォーマンスをする時、くばさんは

「私は作品に向き合うのを諦めてしまったんだ」と思った瞬間があったという。そのメッセージを読んで、わたしにはよくわからなかったし、やはり作家は思いもよらぬ事を考えているのだなぁと思った。それと個人的だが「bento」をやった後の自分を見ているようだとも感じた。そして、こんなに長く準備をしてきて最後でそういうところに着地するなんて悲しいなぁとも思ったし、なんでそうならないようによく考えて準備してやらなかったんだい?とも思った。

 

 

 

 

(1週間後 振り返り/2023.1.23)

 

聞けば、最終日のパフォーマンスの時

看板の「犬」の字を「人」にするときも

自分はもっと真剣な気迫の中でやるべきだった。という

にぎわう場の雰囲気に合わせてしまい

作品説明もするつもりではなかったのに

じゃがいもが仕上がるまでの間を埋めようと

話はじめてしまった

でも本当は、10分ないし15分 

じゃがいもが仕上がるまでの間

一言も発さずただ座っているように

黙々と私はパフォーマンスをするべきだった

ということだった

 

 

その話を聞き始めた時私は一瞬

それは この場所や観衆のせいにしていない?

と思いかけたのだが

よく聞いたらそうではなさそうだと理解した

 

 

つまり

それは、彼女の持ち前のサービス精神の表れ

でもあるのかもしれないのだけど

もっと深く掘ると

場を取り繕おうとする弱さでもあり

「覚悟」が足りていなかった

ということで

それを大好きな「美術」に対して

またやってしまった、という後悔が深いようだった

 

 

彼女はそれを

あまりにも自覚して

今消化しようとしている最中みたい

(それかもう消化したかもしれない)

 

 

まだ思い出したら悔しくて

涙や鼻水がたくさん出てきてしまうと言っていたが

この展示がくばさんの

新章となったことに

間違いはないようだ

だからよかったし

救われた

 

 

「休憩所/胴の長い犬」はこの空間だけじゃなくて、お客様の反応や動き、どんぐりチケットの配布にご協力くださった方々、くばさんが途中で突然キーホルダーを作り出したりパフォーマンスをすると言い出して、実際に挑戦してみたり、後悔が残って自覚してまた前を向いたり、私は私で、これを人々に楽しんでもらったり何か考えてもらったり伝えるためにはどうすればいいんだとむちゃくちゃ苦しんだこと全部ひっくるめて「休憩所/胴の長い犬」という作品だったのだなと思いました。

 

 

みなさまに一緒に作っていただきました

感謝しかないし宝物です。

ありがとうございました。

 

 

 

追伸胴の長い犬ラッキーは106「休憩所の日」に時々出勤するとかしないとか

 

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乱文、誤字脱字お許しください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

masumi kuba 久芳真純

exhibition「休憩所/胴の長い犬」

2022.12.28-2023.1.15

@atelier106

 

2022-12-12 15:51:00

 

(atelier106筆) 

 

2022.12.27夕方のこと

 

設営を終えて

はじめて作品をみた

わたしにはどうしてもわからないことがあり

質問攻めにしていた

(悪いなぁとは思いつつ)

 

 

それに割と長い時間がかかって

さいごにもらった言葉で

やっと腑に落ちた気がした

 

 

自由に真剣に遊んでみたらこうなった

 

 

 

これは、一通り終わって

帰宅した後にやりとりしたメッセージの中の話だが

 

彼女は過去の作品のような

ああいう、ヒリヒリとした感情を作品に表すのを

「久芳さんの必殺技だ」と言われたことがあり

自分でも 確かにそうかも。と思ったそう

 

 

でもそうしたら

そのヒリヒリした感情がなくなったら

私は作品を作れなくなるのかなぁ

とも感じていたらしい

 

(作品を作ることを「何の意味もないことかもしれないけど、わたしには絶対に大切なことで一生向き合って続けてゆくことだ」というように話すことがあったので、たぶん、表現することを評価されるものとか大それた感じではなく、だた淡々と生きてる限り共にする、息をするのと同じような感覚なんだろうと思う)

 

 

彼女は今

好きなところで働いて

好きなところに住んで

しあわせに暮らしているそうだ

ヒリヒリしていない

 

 

その中で

今の自分がどんな作品を作れるかということを

真剣にやったら

 

ちょっと一体なんだこりゃ

というものができたそう

 

 

「真剣に遊んでみたらこうなった」

 

 

 

そして不思議ととても気に入っているらしい

  

#新章

 

106

 

 

masumi kuba

「休憩所胴の長い犬」

 詳細 https://atelier106.info/free/masumikuba

 

 

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久芳真純(くば・ますみ)

1990年千葉県生まれ。女子美術大学短期大学部専攻科造形専攻工芸デザインコース卒業。ものや言葉を用いた作品を制作。「芸術選集」主催。展覧会「左右の再配置」森のホール21/松戸市文化会館(2020)、「優しくあることを許して」千葉 あかぎハイツ(2019)  他。

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